サボテン 知性派のあなたへ


1.サボテンの原産地と分布
サボテン 知性派のあなたへ  サボテンは、北アメリカ大陸・南アメリカ大陸、及びその周辺の島々−−西インド諸島・ガラパゴス諸島など−−に限って自生しています。葦サボテンの一部がマダカスカル島に見られますが、これは古い時代に伝播帰化したものとされていますので例外です。
 分布域は広く北は北緯50度を越えたカナダのピース河付近、南は南緯50度を越すパタゴニアのフエゴ島に一部の種類が自生しているといわれます。これがサボテン自生地の南・北限ということになりますが、大多数の種類は、熱帯・亜熱帯・暖帯圏に集中しています。
 分布域を垂直的にみると、低地海岸線近くから、高度4000メートル以上までの広範囲に及んでいます。そして低地に自生する種類は比較的少なく高度1000〜2000メートルの高原産のものが非常に多くなっています。

2.自生地の環境
<気 候>
 サボテンは熱帯・亜熱帯圏の植物ですが、高温多湿の熱帯植物的な性質はもってないで、砂漠状の乾燥のはげしい土地に自生するサボテンは、長期の乾燥に耐えるべく、植物体全体を貯水タンクに改造したものと思われます。このような地域では、雨季と乾季がはっきりしていて、生育に必要な水は雨季にしか期待できません。
 乾季の半年の間、サボテンは連日焼けつくような強光線と酷暑に耐え、夜間は気温が急降下した厳しい寒さに耐えるのです。
 やがて、待望の雨季が訪れますが、雨量はそれほど多くはありません。年間降雨量わずか数ミリという高原もあります。サボテンはこのわずかな期間に、与えられた水を実に有効に利用して、縮みきった植物体を急速に吸水してふくれさせ、開花・結実という種族保存の営みを行ないます。
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<土 壌>
自生地の土質や個々のサボテンが生えている状況はさまざまですが、土地に肥料分が乏しく、石ころや砂が一面に広がっている不毛の土地が大部分です。
 また、サボテンが好んで分布している地域は、石灰質に富んだところです。また、亜熱帯から暖帯の疎林のなかに、ほかの植物と共存するものもあります。
 これらは強光線や極端な乾燥を免れる環境に適応してきた種類です。
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3.サボテンの形態
 サボテンの変化に富んだいろいろの形態は、それぞれが生活している自然環境に適応してきた結果です。 高温多雨の熱帯性森林産のものは、樹木状・細紐状・刺の少ない細柱状・コンブ状のものなどがあります。厳しい乾燥や寒気に備える必要がありませんので、ほとんど貯水組織を持っていないで、さほど多肉化が進んでいないものが多いようです。
サボテン 知性派のあなたへ  かなり雨量の少ない疎林や草原になると、ウチワ型のもの、いくぶん太めの柱型サボテンなどが見られます乾季の間は枯野の様相を呈していても、雨季になると草や木が青々と繁茂する所では、小型の円筒状・球状の種類のいくつかが見られます。乾季を生きぬくだけの養分の貯蔵組織がかなり発達した形ですが、草や低木が天然の日除けとなるわけで、極端な強光を嫌う生活様式なのです。
 さらに一段と乾燥のひどい地域には、厚い肉質のウチワ型・太い柱型・短円筒型のサボテンが多く見られるようになりますが、球状、偏球状のサボテンが圧倒的に多くなってきます。乾季には縮み、雨季にはふくらむという生理を都合よく行なうのに適し、必要養分を体内に貯え、同時に体表面積をできるだけ少なくして体力の消耗を防ぐという、一石三鳥を目指した形態です。
 氷点以下の低温や間断ない強風など、苛烈な試練を受ける高山には、主に小型の背丈の低いものが自生します。枝や子をたくさんつけて一塊となるものが多いのですが、これは団結の力で悪条件に耐える健気な姿とみることができます。

4.サボテンの進化と分類
 サボテンは、サボテン科という一つの科にまとめられていますが、だいたいその砂漠植物としての進化を追って分類して、木の葉サボテン亜科・ウチワサボテン亜科・柱サボテン亜科の三つに大きくわけられます。
 れら三つの亜科を、また、だいたい砂漠植物的進化のあとを追って、それぞれのいろいろな類や群に分け、属を設けて、その下に、分類の基礎単位である「種」を所属させています。
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<木の葉サボテン亜科>
 もっとも進化していないサボテンといわれ、ふつうの木と同じように葉をつけている。しかし、葉腋には立派な刺が数本ずつあり、葉が古くなって落ちたあとには刺が残り、いかにもサボテンらしい感じとなる。
 これにはモクキリン・サクラキリンといった種類がある。
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<ウチワサボテン亜科>
 自生地の土質や個々のサボテンが生えている状況はさまざまですが、土地に肥料分が乏しく、石ころや砂が一面に広がっている不毛の土地が大部分です。
 また、サボテンが好んで分布している地域は、石灰質に富んだところです。また、亜熱帯から暖帯の疎林のなかに、ほかの植物と共存するものもあります。
 これらは強光線や極端な乾燥を免れる環境に適応してきた種類です。
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<柱サボテン亜科>
 これも和名のとおり、柱状に育つサボテンからなる科でありますが、上の二つのグループ以外のすべての種類が含まれます。長い年月の間に、環境に順応して、いま見られるような、変化の多い形態に分化してきたと考えられます。
 ふつうに柱サボテンと呼ばれるさまざまな柱状種はもちろん、コンブのようなクジャクサボテンも、その他のいろいろな球形種も、すべて同じ系列のものです。
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<サボテンの分類>
 サボテンは、コロンブスのアメリカ発見以後に、ヨーロッパにもたらされ、この奇異な植物はたいへんにヨーロッパの植物愛好家や植物学者に興味をもたれ、まもなく、英国の植物学者ハウォース、ドイツのリンク、オットー・ド・カンドール、フランスのサルム・ダイクなどの各植物学者によって細かく分類されて 1902年にドイツのシューマンによって、今日のサボテン分類のだいたいの基礎が形づくられました。
 その後、新植物の発見と豊富な資料によってアメリカのブリントン、ローズ両氏、ドイツのベルゲル氏、バッケベルグ氏などによって、ブリントン・ローズの分類、ベルゲルの分類、およびバッケベルグの分類といわれる、分類体系が整備されました。
 現在、日本のサボテン園芸界でもちいられているサボテンの分類は、これらの分類体系のどれかか、または、それらの適宜なとり合わせを使っています。
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