| サボテンの成長を助ける一方法で、接木の目的や方法を理解して、栽培技能を高めましょう。 サボテンは、砂漠的環境に適応して進化し、変化に富んでいますが、その植物体の組織は、どれもほぼ同じ組織です。特に、細胞の若さが大体同じ部分では、きわめて類似しています。 この成長点付近の部分を切って接着させておくと、お互いの組織が融合して一つの個体となります。これが接木です。 |
| 1.接木の目的と利点 | |
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・非常に成長の遅鈍な植物の成育を、自然の状態よりも、ぐっと早く育てられます。 ・栽培上の性質がよくわからないサボテンでも、台木の栽培法でなんとか育てていくことができます。 ・自然の状態では、たいへん矮性で、鑑賞的に見栄えのしない植物を、ずっと大きな、見ごたえのある植物に育てられます。 ・繁殖の非常に緩慢な植物に、きわめて盛んな繁殖力をもたせることができます。 ・病害などで根をなくしたり、球体の下部のほうをなくして頭部だけになった植物を助けることができます。 ・小さな実生の幼小苗などを、急速に大きくして、短期間にりっぱな標本に育てることができます。 |
| 2.接木の不利な点 | |
| ・そのままでは、下のほうに台木がついているので、正木に比べて形がわるい。 ・成育過度のために、少し不自然に大きくなったり、おおまかな育ち方をして、砂漠植物特有の風格をいくぶん損じぎみになる。 ・ともすると徒長した植物、ふやかしづくりの植物に類似した育ち方をし、樹液の薄い軟弱な植物になりやすい。 ・台木が年々堅くなるのに、穂木が柔らかく肥大して、その重みで接着点が腐敗することがあり、接木のままでは、概して寿命が短い。 |
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| 3.接木の時期 | |
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接木は、しようと思えば一年中いつでもできますが、適期は、3〜9月で、設備のない場合は4〜8月位です。 雨天続きの日を避けるのは原則ですが、台木と穂木の状態が良ければ、それほど天候を気にしなくてもよいようです。 |
| 4.台木を選ぶ基準 | |
| ・穂木の種類をあまり選ばず、なるべく、たくさんの種類がつげること。 ・穂木の生育がいいこと。 ・接木の手術がしやすいこと。 ・寒暑ともに強く、じょうぶで、栽培しやすいこと。 ・生活繁茂力、および繁殖力が盛んなこと。 ・手に入りやすく、なるべく安価なこと。 ・台木として長もちすること。永久台木として使える性質を持っていること。 ・見た目に、あまり不自然な形でないこと。 ・穂木の特徴を、なるべく立派に発揮させて育ち、トゲなどの退化が行われないこと。 ・花が咲きやすく、種子もよくできること。 |
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| 5.これらの条件に適合する優良な台木 | |||||||||||||
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<標本を作るための台木>
<成長促進のための一時的な台木>
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| 6.接木の方法 | |
| <接木の用具> よく切れるナイフ、木綿糸と少し太い2種類の糸、ラベル等 <天候> 接木の傷口を乾かさないと失敗するので、晴天続きの午前中が、もっともよく活着します。 <接木手術> ・台木の、成長して半年から一年の間の部分を水平に切ります。 ・台木の切り口の所で、横から斜め上に稜を削ぎとります。切り口は中高になります。 ・穂木を乗せる部分を、もう一度薄く切り直して、新しい小さな切り口を作ります。 ・直ちに、穂木の接着させる部分に、新しい切り口を水平に作ります。 ・すぐに台木の上に穂木を乗せます。このとき、サボテンの中心の維管束の輪を上下正しく合わせます。 ・台木と穂木の形成層を、一部分でもよいから接着させます。 ・指で穂木を押さえながら、糸の圧力が平均して穂木にかかるよう、回して掛けていきます。 ・傷口を急速に乾かすために、涼しい戸外などの、風通しのいいところに出して、風に吹かせておきます。 ・6〜10日で糸をはずします。当分は乾燥ぎみの所に置いて栽培します。 |
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